フースラーメソードとは何か
ボイトレの聖典・フースラーメソードとは
フースラーメソードとは声の潜在能力をつかさどる喉を吊る筋肉を7つの音色を発声する事で鍛えてゆくボイストレーニングです。
これにより、以下のように、古代~現代まで、世界五大州の考えられるほぼ全ての声の芸能、声の文化を自由自在に表出可能になるのです。
幅広い声域
(5オクターブ以上、レジストレーション、レジスターバランス、ベルト、ベルティング、シュナルブレンド、フラジオレット、ハイパーソニック領域、アンザッツ3B)
高い声
(ハイトーン、高音、真ミックスボイス、ベルト、ベルティング、フラジオレット、ホイッスルプレフォナトリーチューニング)
低い声
(シュナル、シュトローバス、グロッタルフライ)
声量のコントロール
(キャリングパワー、シンガーズフォルマント、フォルマントマッチング、マーキング、ウイスパー、クルナー、スカシ聲、ディナーミク、声門下圧)
ロングトーン
(オキナガ、3分を超える超ロングトーン、肺をペチャンコにする術、FRC、メリスマティック・オキナガ、マキシマムフォネーションタイム、MPT、フォネーションクオティエントPQ)
嗄れにくい声、疲れにくい声
(甘くみても4時間以上のハードな連続発声に耐えうる声、スカフォルディング、ゲルストゥ)
ビブラート、コブシ、シャクリ、ホール
(カラオケの加点、メリスマ、メリスマティック・スタイル、様々なパッソ、モルデント、トリル、トリロ、グリッサンド、ポルタメント、クードゥグロットゥ、スピッカート、アジリタ、マルカート、マルテラート、グルペット、ブラブーラ、トレモロ、世界各地の民謡の強調対比、世界各地の民族音楽の強調対比、ムワッシャハー、カシーダハ、シャルク、サナート、ガマカ、アカル、タフリール、オルティンドー、トレピダティオ、レベルベラティオ、ビンヌレ、ボチェストレムレ、クリスパティオ、近世邦楽、古典芸能、アタリ、ユリ、ダイユ、ショウユ、ヒンユ、ジユ、マワシ、ウミジ、ナビキ、翻点、アインザッツ、声立て、起声、気息性起声、軟起声、硬起声、圧迫起声、等)
倍音構成の変化
(声優、モノマネ、声帯模写、声色、アンザッツ1、アンザッツ2、アンザッツ3A、アンザッツ3B、アンザッツ4、アンザッツ5、アンザッツ6、ヴォクスインテグラ、ヴォーチェディピエナ、ヴォーチェディペット、チェストボイス、胸声、ヴォクスフィクタ、ヴォーチェディテスタ、ヘッドボイス、頭声、ビフテキ声、沢庵声、メッツォファルソ)
ノイズ発声のコントロール
(シャウト、ラトル、デスボイス、グロウル、倍音唱法、ホーミー、ホーメイ、カイ、ドリーミング、コロボリー、ズニガム、カタジャック)
ジャンルによるスタイルチェンジ
(ロック、R&B、、ブルース、ゴスペル、ミュージカル、JPOP、昭和歌謡、アニソン、キャラソン、西洋古典声楽、古典芸能、民族音楽、民謡、民俗芸能、オートコントル、カウンターテナー)
滑舌を良くする
(プライマリーヴォウェルズ、構音筋、舌綟、早歌、早物語り、ハイハイ物語り、舌耕芸、啖呵売、真の外郎売り)
話し声を良くする
(エロキューション、物言う術、話法、ポーズ、チェンジオブペース、プロミネンス、プロソディ、サーモディックスタイル、レチタンド、俳優、声優、アナウンサー、ナレーター、プレゼンテーション、落語、講談、活動弁士、漫才、モノマネ、吃の改善、吶の改善)
感情表現と声
(感情のこもった歌、感情のこもったセリフ、インスティンクテン、インパルス、ドライブ、トリーベン、ラサシステム、アルトーのオノマトペ、クワクワバーサル、現前力)
トランスジェンダー
(女性が男声、男性が女声、トランスウーマン、トランスマン、男旦、女形)
ボイストレーニングは大きく2つに分けられる
ーーフースラーが理想とした17世紀型と一般に流布する19世紀型
17世紀型
(オールドイタリアンスクール、ナポリ派、ボローニャ派、レジストレーション、母音の純化、メンタルコンセプト、メンタルピクチャー、メンタルインプレッション、メッサディヴォーチェ、エスクラマツィオヴィヴァ、エスクラマツィラングィダ、ヴォーチェディゴラ、ヴォーチェディフィンテ、フェインドボイス、ファリンジルボイス、サポーテッドファルセット、コーディネイティッドファルセット、インテグレイティッドファルセット、デベロップドファルセット、オーラルファルセット、ピュアファルセット、フーティボイス、ファリンジルファルセット、夢遊病的ボイストレーナー、ボイスカルチャー)
17世紀型の影響
(アンザッツ、サウンドビーム理論、渦巻き理論、神経同期理論、プレフォナトリーチューニング、ニューロマスキュラーコントロールシステムズ、神経学的なセオリー、仮声帯の抵抗の点、二重の弁、ボトゾーン、トリーベン、ドライブ、インスティンクテン、アージ、インパルス、古い泉、記憶素、記憶基)
19世紀型ボイストレーニングである以下は全てダメです。有害、公害です。
腹式呼吸、ブレスコントロール、呼気上歌唱、腹出し作術、腹入れ作術、カルーソー呼吸法、ジーリの呼吸法、コフラー呼吸法、骨盤呼吸法、全体呼吸法、ドッグブレス、ロングブレス、鼻腔共鳴、胸部共鳴、頭部共鳴、全身共鳴、頭声的発声、ステレオボイス、マスケラの共鳴、フォアードプロダクションメソード、デッケン、デックング、カバーリング、呼気圧迫、大半の科学的メソード~いわゆる事実の価値負荷性があるため19世紀型のパラダイムにとらわれているものや、歌唱芸能の知識に乏しい教師や研究者からはろくなメソードは生まれないのです。生まれるのは公害のみ~、発声配置、発声知覚配置図、ワザ言語、発声知覚言語、ミックスボイス、ミックスドファルセット、ミドルボイス、タングトリル、リップロール、アクート、ジラーレ、キューゾ、大半のハリウッド型ボイストレーニング)
フースラーメソードにより鍛えられ解放される主な喉の筋肉とその術
喉頭懸垂機構(舌骨下筋群、咽頭筋群、外喉頭筋群)/甲状舌骨筋/胸骨甲状筋/茎突咽頭筋/口蓋咽頭筋/輪状咽頭筋/内喉頭筋群/声帯筋/内甲状披裂筋(内筋)/外甲状披裂筋/外側輪状披裂筋(側筋)/披裂間筋(横筋)/後輪状披裂筋(後筋)/輪状甲状筋(前筋)/舌骨上筋群/顎二腹筋(前腹)/顎二腹筋(後腹)/オトガイ舌骨筋/顎舌骨筋/茎突舌骨筋/披裂喉頭蓋筋/等々
フースラーメソードは人類最強のボーカリスト鳥人間の分析から生まれた
フースラーメソードは、人類最強のボーカリストは旧石器時代人であったと考えています。これは人文科学、社会学、美学、自然科学と全ての学問ジャンルのラディカルな芸能や歌の研究者は殆どこの結論に達しています。この旧石器時代人ボーカリストの頂点に立つ存在が鳥人間であり、現代における世界最高クラスのボーカル達を遥かに凌いでいる事は間違いありません。
またフースラーが理想としたオールドイタリアンスクール時代はファリネッリやカファレッリ更にはブルブルを理想としたわけですが、これらの歌唱力や発声力も現代のボーカルとは比較にならない超絶歌唱であったと考えられています。
第一に、旧石器時代人、
第二に、古代ギリシャのボイストレーナー、ピュオナスコス、
第三に、オールドイタリアンスクール、
第四に、俚謡研究、
第五に、ネグス、ナドレッツィーニ、ゴエルットラーの生理学、
第六に、ユソンの神経学、
こうしたモノが統合されフースラーメソードは発想されました。また神経学、芸能学、計量学、人類学、心理学、認知科学等からも研究は進められ、歌唱芸能発声の極限の可能性を追い求めているのです。
ミックスボイス解体の章(武田梵声の大阪講演配布資料より)
ミックスボイス、腹式呼吸、発声配置、共鳴法これらは全て19世紀半ばに産業革命と連動する中から生れたてきた方法であり、全て間違っています。厳密に言うならばボイストレーニングやボイスビルディングといった語彙もそうであり、ボイストレーニングやボイストレーナーと名乗ること自体がそもそも元来の意味からすれば自然破壊大好きの帝国主義者ですと名乗っているのに等しいわけです。
もちろんこの会場にお集まりの皆様はそういった浅薄なボイストレーナーではない、もしくはそこからの脱却を図っている方々だと思いますが、本来はボイスカルチャーという語彙こそがボイストレーナーを意味する語彙であり、こちらをフースラーは夢遊病的ボイストレーナーと呼んだわけです。この夢遊病的ボイストレーナーの領域だけがボイスカルチャーの真の領域なのであり、それは旧石器時代の秘密結社における感染教育者の再現でもあったわけです。もしくはフースラーは直接的にはピュオナスコスをイメージしていたわけです。
ミックスボイスというのは20万年、否、800万年を越える強調対比史における大いなる犯罪です。
本来強調対比というのは、喉頭の、レジスターの倍音無限宇宙を泳ぎ、把握してゆく態でしたが、19世紀半ばにフランスでこのヴォアミクストゥが発見され、20世紀の英語圏で力を持ち拡散してゆきます。これはそもそもが訓練期間の短縮のために生れたものですが、何よりも問題なのはその機能を固着させてゆく点にあります。ヴォアミクストゥ的な動的な音色そのものはレジスターの無限のコーディネートパターンの一形体として良いでしょう、しなしながらミックスドファルセットというものが機能の全てを支配し出すとすればそれが問題なわけです。
フースラーメソードは総合芸能教育である
演技術、身体訓練、ボディーワーク、メンタルトレーニング…
フースラーメソードは発声のみならず、俳優や歌い手のための感情や心、精神といった情動訓練、メンタルトレーニング。俳優や舞踊家の身体訓練、肉体解放、ボディーワーク、俳優、歌い手、舞踊家のための現前力(存在感)の訓練も圧倒的な世界最高レベルで行っています。
劇団四季や宝塚歌劇団、帝劇のトップ俳優達も我が研究所に多く通っています。
俳優の感情訓練やメンタルトレーニングのアーキタイプは旧石器時代からある籠りと呼ばれるテクニックにあります。これによりASCとかゾーンとかフローという意識状態の最高レベルに到達するのです。これがインドやチベットなどで体系化されてゆきます。これをスタニスラフスキーやメイエルホリドなどが近代演技術の中に取り入れてゆき、更にアルトーはシャーマニズムの手法をも取り入れてゆき演技術は一応の完成をみます。ボディーワークもまたエサレン研究所やヒューマンポテンシャル革命やアスコナのムーブメントから展開してきました。アスコナからはあのイサドラダンカンが出てきているわけです。
我々は歌とか舞踊とか演技とかを分けて考えすぎていますが、これは極めて近代的な発想です。本来はこれらは有機的に結び付いており、一つの運動として捉えてゆくことではじめて本来の意味における歌唱芸能者になれるわけです。